鏡面仕上げを金型へ行う理由とメリット
鏡面仕上げを金型に対して行う理由とメリットについてご説明します。タムラエジアでは、主に押出金型の製作を行っておりますので、ここでは押出金型をピックアップし、鏡面仕上げについてご紹介します。
【鏡面仕上げのメリット】
- 品質を向上
押出成形では、溶解した樹脂を金型内で押し出して成形するため、金型の表面粗さが製品の表面品質に大きく影響します。鏡面仕上げをした金型は、樹脂の流れを均一にし、表面に波紋や筋などの欠陥を発生しにくくします。特に、複雑な形状や薄肉の製品の場合、鏡面仕上げにより品質は向上します。 - 剥離の向上
金型の表面が粗いと、剥離がうまくいかず、製品の精度も下がります。そこで金型に鏡面仕上げを行うことで、剥離をスムーズにして製品の精度も向上させられます。 - 摩耗・劣化を軽減する
金型は、表面粗さが小さいほど摩耗や劣化がしにくいため、金型の寿命が長くなります。よって、オーバーホールなどのメンテナンスの回数を減らすこともできます。
このようなメリットがあることから、金型には一般的に鏡面仕上げを行います。
鏡面仕上げとは?
鏡面仕上げとは、金属などの素材の表面を鏡のように滑らかに磨き上げる加工技術です。まるで鏡のような光沢を放ち、高級感を醸し出します。外観的な美しさだけでなく、機能性や安全性の向上のために行われることもあります。金型に対しては、機能面の向上のためにこの工程を行います。
鏡面仕上げの方法は、研磨布やバフ、研磨剤などを用いて、素材表面を磨き上げていきます。タムラエジアではバフ磨き室を設けており、自社ブレンドの研磨剤で滑らかに仕上げます。
鏡面加工と鏡面研磨の違い
鏡面加工と鏡面研磨は、どちらも金属表面を鏡のように滑らかで光沢のある状態に仕上げる加工方法ですが、それぞれ異なる工程で加工をします。
鏡面加工は、研削や切削といった加工方法を用いて、金属表面を鏡のように滑らかに仕上げます。鏡面研磨とは異なり、研磨剤を用いた磨き上げは行いません。研削砥石や切削工具を用いて金属を削り、表面を平らにします。一方で鏡面研磨は、鏡面加工において研削や切削によって形成された、表面の微細な傷や凹凸を丹念に磨き上げます。
鏡面仕上げの重要性
鏡面仕上げを行うことにより、素材表面のバリが取り除かれ、滑らかな仕上がりになります。バリは、製品の故障や精度の悪化などの原因となるため、バリの除去は必須です。また、滑らかな表面は摩擦抵抗を低減し、汚れが付きにくくなります。よって腐食にも強くなり、製品の寿命を延ばすことができます。
冒頭でもご紹介したような「品質の向上」や「摩耗・劣化の軽減」などのメリットを得るためには、鏡面仕上げはとても重要な工程なのです。
基本的な磨き加工の流れ
磨き加工は、鏡面のように仕上げるために5つの工程で磨いていきます。
- 下磨き
下磨きは、鏡面仕上げの土台となる工程です。研削布や研磨砥石を用いて、金属表面の粗さを取り除き、平らな状態にします。 - 中仕上げ
中仕上げは、下磨きで残った微細な傷や凹凸を取り除き、表面を滑らかにする工程です。この工程では、下磨きよりも細かい研磨材を用いて、より丁寧な研磨を行います。(ペーパー#400程度) - 鏡面前仕上げ
鏡面前仕上げは、中仕上げで残ったさらに微細な傷や凹凸を取り除き、金属表面を鏡のように滑らかにする工程です。この工程では、非常に細かい研磨材を用いて、慎重に研磨を行います。(ペーパー#1500~2000程度) - 鏡面仕上げ
鏡面仕上げは、精密仕上げで磨き上げた表面に、研磨剤と潤滑油を用いて最終的な磨き上げを行う工程です。この最終工程では、非常に滑らかな仕上がりを目指します。(バフ仕上げ)
金型の鏡面仕上げをはじめとしたタムラエジアの強み
金型の鏡面仕上げはタムラエジアにお任せください。押出金型を中心に製作を行っているタムラエジアでは、設計・加工・組立まで一貫して対応しています。金属加工や金型製作に対応している会社は複数ありますが、それでもタムラエジアが選ばれる理由があります。なぜなら、以下のような強みを持っているからです。
- 丁寧な仕上げ
- 高度な加工技術
- 幅広い対応範囲
ここからは、タムラエジアの強みについてより詳しくご紹介します。ご依頼を検討中の方、加工会社をお探しの方はぜひ参考になさってください。
自社ブレンドの研磨剤を利用したきめ細やかな磨き
磨き加工では、手作業により機械では磨ききれないところまで丁寧に磨きます。さらに研磨剤は弊社の独自ブレンドですので、他社にはない滑らかな仕上がりになります。
また、金型製作を中心に金属加工を行っているタムラエジアだからこそ、金型の流路の重要性を充分に理解しているところは大きな強みでしょう。なぜなら、押出成形を行う際に樹脂がスムーズに流れ、剥離しやすいように、滑らかな流路を意識しながら仕上げることができるからです。そのため、タムラエジアの金型は大変品質が良いとご好評いただいています。
多種多様な機材や道具を駆使した加工技術
タムラエジアは、技術力の高いエンジニアが最新設備や道具を駆使して加工を行います。よって、ハステロイなどの難削材の加工にも対応が可能です。
ハステロイはなかなか対応している会社がなく、困っている方も多いのではないでしょうか。実際に、対応している会社が見つからずにネットで検索したところ、ヒットした弊社のHPを見てご依頼される方もいらっしゃいます。タムラエジアでは検査体制も整えておりますので、こういった難削材でもスピーディーに品質よく仕上げ、納品いたします。
金型製造からオーバーホールまで幅広く対応可能
タムラエジアでは、金型の設計・加工・組立だけでなく、長年使用した金型のオーバーホールにも対応しています。
オーバーホールにおいては、他社で製作された金型でもご依頼いただけます。実際に、金型の製作依頼をした会社が廃業したため、他社製でもオーバーホールが可能な会社を探していたというお客様からのご依頼も多いです。オーバーホールでは、金型を分解し、メッキ剝離、洗浄、磨き、再メッキ、組立などを必要に応じて行います。製作のみならず、オーバーホールにおいてもタムラエジアにお任せください。
鏡面仕上げのご相談・ご依頼はタムラエジアへ!
鏡面仕上げは、通常の金型製作における工程の一つです。そのため、一般的に金型製作会社では、図面に基づいて鏡面仕上げを行います。
タムラエジアでは、押出金型の製作実績が豊富ですので、これまでの経験と実績から、流路の重要性を意識した磨きを行います。それにより、鏡面仕上げのメリットを最大限に感じることができるでしょう。押出金型の加工・製作のご依頼・ご相談につきましては、お問い合わせフォームまたはお電話よりお問い合わせください。
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